“阿父様”のいろいろな読み方と例文
旧字:阿父樣
読み方割合
おとうさま66.7%
おとうさん13.3%
おとつさま6.7%
おとつつあん6.7%
とうさま6.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私は阿父様おとうさまを養ふ為に、いやしい商売を致して居ります。しかし私の商売は、私一人を汚す外には、誰にも迷惑はかけて居りません。
南京の基督 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
「この商売をしなければ、阿父様おとうさんも私も餓ゑ死をしてしまひますから。」
南京の基督 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
うございますから取つて置いて下さい。その代り誰にもお見せなさらないやうに、阿父様おとつさまにも阿母様おつかさまにも誰にも有仰おつしやらないやうに、ねえ」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
阿父様おとつつあん、お帰んなさい。』
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
ちらちらに昼のほたると竹垣にしたた連𧄍れんぎょうに、朝から降って退屈だと阿父様とうさまがおっしゃる。繻子しゅすの袖口は手頸てくびすべりやすい。絹糸を細長く目にいたまま、針差のくれないをぷつりと刺して立ち上がる。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)