“鉢前”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はちまえ57.1%
はちさき14.3%
はちまへ14.3%
はちめえ14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ややありて渠は鉢前はちまえ近く忍び寄りぬ。されどもあえて曲事くせごとを行なわんとはせざりしなり。かれは再び沈吟せり。
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
が、入交いれかわるのに、隣の客と顔が合うから、私は裏梯子うらばしごを下りて、鉢前はちさきへちょっと立った。……
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
いつぞや、同國どうこくひともとにて、なにかのはなしとき鉢前はちまへのバケツにありあはせたる雜巾ざふきんをさして、ひと金澤かなざはんとつたかおぼえてゐるかとふ。わすれたり。
寸情風土記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
転がすと、ぴんが出ようというやつを親指でなめずりながら、酒は鉢前はちめえで、焚火で、煮燗にがんだ。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)