あて)” の例文
その青年と入違いれちがひに、今一人の男が喚び出された。そして同じやうに小包をあてがはれた。
そして冬中女の手のへらされた勝手元の忙しい働きの隙々ひまひまに見るように、主婦からあてがわれている仕事に坐った。仕事は大抵、これからの客に着せる夜着や、綈袍どてらや枕などの縫釈ぬいときであった。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)