身上みじょう)” の例文
亥「今まで身上みじょうが悪いから菓子屋も茶屋も貸さねえ、仕方がねえから旦那の所へ来たが、玄関の所へ来て這入り切れねえ……旦那済みませんが貸して下せい」
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
が、それもそのはず、あとで身上みじょうを聞くと、芸人だと言う。芸人も芸人、娘手品むすめてじな、と云うのであった。
妖術 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
此の人は誠に天稟うまれつき侠客きょうかくの志がございまして、弱い者を助け、強い者は飽くまでも向うを張りまするので、村方で困る百姓があれば、自分も困る身上みじょうでございますが
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
昨今の処では御病気も大きにいようじゃが、どうもお身上みじょうが悪いので、今度の御病気は數馬決して安心せん、もしお逝去かくれにでもなった時には御家督相続は誰が宜かろう
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
何しに来たとはおなさけねえ……わっちは九月の廿八日、背中の傷を見せた時、棄てられたおっかさんだと察したが、奉公人のめえがあるから黙ってけえって、三月越みつきごしおめえさん方の身上みじょう聞糺きゝたゞして
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
幸「余程よっぽど品がいが、どういう身上みじょうの位の女は沢山無い」
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
若「帰るんならわちき身上みじょうめてっから帰んなまし」