たっ)” の例文
先ずこのがやがやが一頻ひとしきりむとお徳は急に何か思い出したようにたって勝手口を出たが暫時しばらくして返って来て、妙に真面目まじめな顔をして眼をまるくして
竹の木戸 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
しかれども余も社交的の人間として時には人為の礼拝堂につどい衆とともに神をめともに祈るの快を欲せざるにあらず、教会の危険物たる余はたって余の感情を述べ他を勧むるの特権なければ
基督信徒のなぐさめ (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
『お前怨霊おんりょうが見たいの、怨霊が見たいの。真実ほんとに生意気なこというよこのひとは!』と言い放ち、つッとたって自分の部屋に引込ひっこんでしまった。僕は思わず
運命論者 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)