賑々にぎ/\)” の例文
九時頃になつて、東西屋の一団が、賑々にぎ/\しく出て行つてからは、家の中が一段と昂奮と活気とを呈した。
世の中へ (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)
今歳ことし今日けふ十二ぐわつの十五にち世間せけんおしつまりてひと往來ゆきかひ大路おほぢにいそがはしく、お出人でいり町人てうにん歳暮せいぼ持參ぢさんするものお勝手かつて賑々にぎ/\しく、いそぎたるいゑにはもちつきのおとさへきこゆるに
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
明れば享保九年正月三日竹本政太夫たけもとまさだいふの方にては例年の通り淨瑠璃じやうるりかたそめなりとて門弟もんてい中打集まり一しほ賑々にぎ/\しくひと出入でいりも多かりける其頃西の丸の老中安藤對馬守殿あんどうつしまのかみどのの家來に味岡あぢをか勇右衞門と云ふひとありしが政太夫を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)