見参けんざん)” の例文
旧字:見參
売僧まいす、ちんかも座興ざきょうにしては折檻せっかんが過ぎようぞ、眉間傷が夜鳴き致して見参けんざんじゃ。大慈大悲のころもとやらをかき合せて出迎えせい」
前田利家はこの戦以前に信長の怒りにふれている事があったので、その償いをするのは此時と計り、ただちに敵の首を一つ得て見参けんざんに容れたが信長は許さない。
桶狭間合戦 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
見参けんざん見参けんざんなどゝ元気げんきづいて、説明せつめいつまでもない、山深やまふか岩魚いはなのほかは、かねいた姫鱒ひめますにておはすらむ、カバチエツポでがんせうの、と横歩行よこあるきしていきほひ。
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
このゆえにその日放課後、番町ばんちょうの花岡家へたちよって林の中の蜂の巣に見参けんざんした時
苦心の学友 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)