“衣桁”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いこう78.7%
いかう15.7%
えかう3.4%
えこう2.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
蒔絵まきえの所々禿げた朱塗りの衣桁いこうに寄りかかって、今しがた婆やに爪をってもらった指の先きを紅の落ちない様にそっと唇に当て乍ら
かやの生立 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
とこわきの袋戸棚ふくろとだなに、すぐに箪笥たんす取着とりつけて、衣桁いかうつて、——さしむかひにるやうに、長火鉢ながひばちよこに、谿河たにがは景色けしき見通みとほしにゑてある。
飯坂ゆき (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
羽織を脱がし衣桁えかうへかけて、平次の身體を床の中へ横たへると、上から蒲團を掛けて、トントン二つ三つ輕く叩きます。
洋服のちりを払いて次の間の衣桁えこうにかけ、「紅茶を入れるようにしてお置き」と小間使いにいいつけて、浪子は良人の居間に入りつ。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)