“街路”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
まち44.9%
とおり22.4%
みち16.3%
がいろ6.1%
そと4.1%
とほり2.0%
おもて2.0%
わうらい2.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その上、ワーヴルの狭い橋でディール河を越さなければならなかった。そしてまたその橋に通ずる街路まちにはフランス軍が火を放っていた。
その洋服の男の前のテーブルにも街路とおりの方を背にして、鳥打帽を筒袖つつそでの店員のようなわかい男がナイフとホークを動かしていた。
港の妖婦 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
相応の賑ひを見せて居る真砂町の大逵おほどほりとは、恰度背中合せになつた埋立地の、両側空地の多い街路みちを僅か一町半許りで社に行かれる。
菊池君 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
シルクハットをかぶり、大きなつつみをかかえたおかしな人かげは、風のように街路がいろをかけぬけ、まちかどをまがっておかへむかって走っていった。
それでも仲々階下したにさへ降り渋つて、二人限になれば何やら密々こそこそ話合つては、袂を口にあてて声立てずに笑つてゐたが、夕方近くなつてから、お八重の発起で街路そとへ出て見た。
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
その間にワクーラは、いくつかの街路とほりを走り抜けたが、ちよつと一と息いれようとして立ちどまつた。⦅おれはいつたい何処へかう急いでるのだらう?⦆と、彼は考へた。
ようやく、ちゃんと服を著け、オーデコロンをふりかけて、暖かく外套に身をくるむと、用心のために頬を包んで、さっさと街路おもてへ出て行った。
街路わうらいの人が、若い者は勿論爺さん媼さんまでが顧盻ふりかへつて見る。随行おともの俺までが鼻が高いんだ。
犬物語 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)