行燈袴あんどんばかま)” の例文
新字:行灯袴
この伯母さんは、女学校を出て、行燈袴あんどんばかま穿いて、四円の月給の小学教師になったので、私の母から姉妹きょうだいの縁を切るといわれたひとだ。
「どちらへ。」「深川様のお邸まで。」「それではお召替遊ばしまし。」「なに、これで可い。」と紫地の行燈袴あんどんばかま、学校行の扮装いでたちそのまま。
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
三吉は学校から震えて帰って来て、小倉の行燈袴あんどんばかまのなりで食卓にいた。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
のみならず同氏が地謡に座って謡いながら翁の前で行燈袴あんどんばかまをまくって、毛ムクジャラな尻から太股まで丸出しにしてかゆい処をバリバリと掻きまわるような事があっても翁は見ないふりをしていた。
梅津只円翁伝 (新字新仮名) / 夢野久作杉山萠円(著)
三吉は小倉の行燈袴あんどんばかまを脱捨てて、濡縁ぬれえんのところへ足を投出した。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)