行屆ゆきとゞか)” の例文
新字:行届
口走くちばし後悔こうくわいするなと云はるゝに長庵は猶もらずがほに御吟味の行屆ゆきとゞかざると申たる譯には御座無く全く御裁許さいきよ相濟あひすみたればこそ道十郎が死骸は取捨仰せ付けられ又た家財かざいは妻子へくだおかれしと申立る時越前守殿一そうこゑ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
八右衞門に申付る又名主儀は日頃ひごろ行屆ゆきとゞかざる故家主の善惡もわきまへざる段不束ふつゝかなり以來屹度きつと心付こゝろつけ候樣致すべき旨申渡され一件落着とぞなりける是先に一旦彦兵衞獄門ごくもんと成りしは大岡殿申されし通り獄中にて病死の者の首を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
して取續とりつゞたれども或年あるとし三月節句せつく前金二十兩不足にて勘定かんぢやうたゝざれば是非なく向ふの加賀屋へいた亭主ていしゆあひて此節句前二十兩不足ゆゑ問屋とひやはら行屆ゆきとゞかざるに付何卒節句過まで金子借用致したきむね只管ひたすらたのみければ此四郎右衞門は情有者なさけあるものにて夫は
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)