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薮
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やぶ
ふりがな文庫
“
薮
(
やぶ
)” の例文
「あいつに応接間の虎の皮をかぶせます。
薮
(
やぶ
)
の中にかくれていていきなり出ることにしたら、いくら安斉先生でもびっくりなさいますぜ」
苦心の学友
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
医師
(
いしゃ
)
のお父さんが、診察をしたばかりで、
薮
(
やぶ
)
だからどうにも出来ない。あくる朝なくなりました。
木の子説法
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
つき当たりにお
稲荷
(
いなり
)
さんがまつってあった。そこらは、あまり手入れのしてない
薮
(
やぶ
)
になっていて、ひからびたお
供物
(
くもつ
)
などののった
皿
(
さら
)
が、土といっしょにころがっていた。
巷説享保図絵
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
父さんの言いなさるには、あんな
薮
(
やぶ
)
医者に見せたばかりじゃ安心ならねえ。平沢に骨つぎの名人が有るということだによって、明日はなんでも其処へお隅を
遣
(
や
)
ることだ、と言ってなさる。
藁草履
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
今まであんなに金ばなれがよく、かなり優しくしてくれた人を、そうそう
薮
(
やぶ
)
から棒に追い出すなんて、できるわけのもんじゃない……といったようなぐあいでな……ふむ! こいつはしくじったわい!
罪と罰
(新字新仮名)
/
フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
(著)
▼ もっと見る
それこそ
薮
(
やぶ
)
から棒に——額をぴしゃりと
叩
(
たた
)
いて、こう
叫
(
さけ
)
んだ。
はつ恋
(新字新仮名)
/
イワン・ツルゲーネフ
(著)
おトンカチとバットは
薮
(
やぶ
)
の中にあった。杉山も
怖
(
こわ
)
くて奥へはいらなかったから、探すのにめんどうがなかった。
苦心の学友
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
薮
(
やぶ
)
のように茂り重なった細い枝は見上るほど高く延びた。
岩石の間
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
安斉
(
あんざい
)
先生は
旧藩
(
きゅうはん
)
時代の
面影
(
おもかげ
)
を顔のあばたに伝えている。まばらなひげが白い。その昔剣道できたえたと見えて、目がすこし
薮
(
やぶ
)
の
傾向
(
けいこう
)
をおびている。にらみがきく。ナカナカこわい。
苦心の学友
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
薮
漢検準1級
部首:⾋
16画
“薮”を含む語句
薮畳
薮蚊
竹薮
薮川新田
薮椿
大竹薮
薮入
薮柑子
薮蛇