蕭々せう/\)” の例文
剛一は千葉地方へ遠足におもむきて二三日、顔を見せざるなり、雨蕭々せう/\として孤影蓼々れう/\、梅子は燈下、思ひに悩んで夜のけ行くをも知らざるなり
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
をりから一室處ひとまどころよりしうとこゑとして、よめうていはく、かぜしづかつゆしろく、みづあをく、つききよし、一山いつさんまつこゑ蕭々せう/\たり。うだね、一石いつせきかうかねと。よめこゑにて、あゝいわねえ、おつかさんとふ。
唐模様 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
風が吹けば一人前に蕭々せう/\として鳴るやうになつた。
(新字旧仮名) / 相馬泰三(著)
水垂みづたれの岩のはざまを垂る水の蕭々せう/\として真昼なりけり
雲母集 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
数寄屋橋すきやばし門内の夜の冬、雨蕭々せう/\として立ち並らぶ電燈の光さへ、ナカ/\に寂寞せきばくを添ふるに過ぎず、電車は燈華燦爛さんらんとして、時をさだめて出で行けど行人かうじんまれなれば
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)