草苅くさか)” の例文
身分の好い人だと、成丈外聞のない様にしますからな。何時いつぞやも、農家の娘でね、十五六のが草苅くさかりに往ってたのを、やつつらまえましてな。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
あきのみ草苅くさか宿やどれりし兎道うぢ宮処みやこ仮廬かりいほおもほゆ 〔巻一・七〕 額田王
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
西ははるかに水の行衛ゆくえを見せて、山幾重雲幾重、鳥は高く飛びて木の葉はおのずから翻りぬ。草苅くさかりの子の一人二人、心豊かに馬を歩ませて、節面白くうたい連れたるが、今しも端山はやますそを登り行きぬ。
書記官 (新字新仮名) / 川上眉山(著)