“茶立虫”の読み方と例文
読み方割合
ちゃたてむし100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この男を見た時に、「霜夜鐘しものよのかね」の芝居に出る六浦むつら正三郎というのはこんな人だろうと思った。その時に彼は半紙に向って「……茶立虫ちゃたてむし」と書いていた。
綺堂むかし語り (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
次の間と隔ての襖際ふすまぎわ……また柱の根かとも思われて、カタカタ、カタカタと響く——あの茶立虫ちゃたてむしとも聞えれば、壁の中で蝙蝠こうもりが鳴くようでもあるし、縁の下で、ひきがえる
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
この男を見た時に、『霜夜鐘しもよのかね』の芝居に出る六浦正三郎むつらしょうさぶろうというのはこんな人だろうと思った。その時に彼は半紙にむかって「……………茶立虫ちゃたてむし」と書いていた。
思い出草 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)