“船手組”の読み方と例文
読み方割合
ふなてぐみ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「お船手組ふなてぐみのこのわしが、内から手引きすることじゃ、決してそこに抜かりはない。いよいよ殿のお渡りもあと二月ふたつき、九月の初めと決まっている」
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「知れたこと、お船手組ふなてぐみの九鬼弥助だ。天下何人なんぴとたるを間わず、御禁制の境を破って阿波への入国をくわだつる者は、引っからめて断罪たること知らぬうつけはない筈じゃ」
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「こんな山の中だから、思いだせないのでございましょう。あなたもお船手組ふなてぐみの森様、わっしも密貿易船ぬきやぶねの三次です。お互に水の上で顔を合せりゃ、ああ、あの時のあの野郎かと……」
鳴門秘帖:03 木曾の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)