“繻子張”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しゅすばり50.0%
しゆすばり50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「そうさ。たった二つだ。そら、こことここに」と圭さんは繻子張しゅすばり蝙蝠傘こうもりの先で、かぶさるすすきの下に、かすかに残る馬の足跡を見せる。
二百十日 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
と取ったが、繻子張しゅすばりのふくれたの。ぐいと胴中どうなかを一つ結えて、白のこはぜで留めたのは、古寺で貸す時雨の傘より、当時はこれが化けそうである。
式部小路 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
そして日本で買つた繻子張しゆすばり蝙蝠傘かうもりがさをつきながら、例のだくだくのフロツクコートで大股に町を歩いてゐた。
わたしたちは、蝙蝠傘かうもりがさを、階段かいだんあづけて、——如何いか梅雨時つゆどぎとはいへ……本來ほんらい小舟こぶねでぬれても、あめのなゝめなるべき土地柄とちがらたいして、かうばんごと、繻子張しゆすばり持出もちだしたのでは
深川浅景 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)