“紺無地”の読み方と例文
読み方割合
こんむじ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そうしてその時の母の服装なりは、いつも私の眼に映る通り、やはり紺無地こんむじ帷子かたびらに幅の狭い黒繻子くろじゅすの帯だったのである。
硝子戸の中 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
◆服装 外套は焦茶色の本駱駝ほんらくだで、裏は鉄色の繻子しゅすえりは上等の川獺かわうそ。服は紺無地こんむじ羅紗らしゃ背広せびろの三つ揃いで、裏は外套同様。仕立屋の名前はサンフランシスコ・モーリー洋服店と入っている。
暗黒公使 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
と、話ついでに、のびあがって向こうを見ていると、オオその燕作であろう、たけがさ紺無地こんむじ合羽かっぱ片袖かたそでをはねて手拭てぬぐいきふき、得意な足をタッタと飛ばして、みるまにここへけついた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)