“紫菀”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しおん80.0%
しをん20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
向島の百花園に紫菀しおん女郎花おみなえしに交って西洋種の草花の植えられたのを、そのころに見て嘆く人のはなしを聞いたことがあった。
葛飾土産 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
○十二日 小雨、やや寒し。台子だいすを出し風炉ふろに火を入る。花買いに四目の花屋に行く。紫菀しおん女郎花おみなえしとをえらびて携え帰る。茶を飲みながら兼題の歌、橋十首を作る。
草花日記 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
一日働いて疲労くたぶれて居るところだつたから、入つた心地こゝろもちは格別さ。明窓あかりまどの障子を開けて見ると紫菀しをんの花なぞが咲いてるぢやないか。其時僕は左様さう思つたねえ。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)