“紛(ま)” の例文
思(おも)へば明日(あす)よりの閑居(かんきよ)いかならん、甚樣(じんさま)はしばしこそ我(わ)れを慕(した)ひて泣(な)きもし給(たま)はめ、程(ほど)へなば自(おの)づと忘(わす)れて、姉樣(ねえさま)たちに馴(な)れ給(たま)はんは必定(ひつぢやう)、我(わ)れは紛(ま)ぎるヽこと無(な)き身(み)の戀(こひ)しさ日毎(ひごと)に増(ま)さりて
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
じっと、見詰めていると最初銀かニッケルと思った金属は、銀ほどは光が無くニッケルほど薄っぺらでないのに、気が付いた。彼は指先で、二三度撫(な)でて見た。それは、紛(ま)ぎれもなく白金(プラチナ)だった。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)