“紅紙”の読み方と例文
読み方割合
べにがみ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あれ以来は、紅紙べにがみのおふだにお名前をしるし、朝夕お線香を上げて娘と拝んでおりました。ですから今日のご縁も、神仏の巡り合わせと思わずにおられません。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
両の筒袖つつそでにはまた銀星をちりばめた幅広の紅紙べにがみを巻き、腰にはブリッキの手製のサアベルをさえ吊るし、さて、そのサアベルの柄頭つかがしらに左の手をうしろへ廻り気味に当て、腰をかまえ
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)
路の左右と真中まんなかへ、草の中に、三本の竹、荒縄を結渡ゆいわたしたのが、目の前を遮った、——ふもとのものの、何かの禁厭まじないかとも思ったが、紅紙べにがみをさしたはしも無ければ、強飯こわめしを備えた盆も見えぬ。
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)