“箱梯子”の読み方と例文
読み方割合
はこばしご100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
招かれて行った吉左衛門は、一風呂よばれたあとのさっぱりとした心持ちで、広い炉ばたの片すみから二階への箱梯子はこばしごを登った。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
その理由はただに男女相思の艶態に恍惚たるがためのみにあらず、人物と調和せるその背景が常に清洒せいしゃなる小家こいえ内外ないがいを描き、格子戸こうしど小庭こにわ欞子窓れんじまどよりまくら屏風びょうぶ長火鉢ながひばち箱梯子はこばしごかまど等に至るまで
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
夕飯と入浴とをすました後、伊之助は峠の組頭が置いて行った例の軸物を抱いて、広い囲炉裏ばたの片すみから二階への箱梯子はこばしごを登った。
夜明け前:03 第二部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)