空襲くうしゅう)” の例文
また、今手伝っておけば、いざ空襲くうしゅうというとき、その中に入れてくれるというので、土はこびに参加する少年が日ましに数をまして来たのであった。
未来の地下戦車長 (新字新仮名) / 海野十三(著)
あのときから、何年なんねんたったであろうか、戦時中せんじちゅう空襲くうしゅうで、このあたりは野原のはらになってしまいました。
はたらく二少年 (新字新仮名) / 小川未明(著)
東京の本所ほんじょで、やはり自転車屋をしていた彼女一家が、今どこにどうしているか、おそらくは三月九日の空襲くうしゅうで一家全滅ぜんめつしたのではなかろうかと考えだしたのは、戦争も終るころだった。
二十四の瞳 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
やはり坊津の、山の上にある挺身ていしん監視隊長、谷中尉と言った。背が低い、がっしりした、眼の大きい男である。二十三四歳に見えた。先日、博多が空襲くうしゅうにあった際、博多武官府にいたと言う。
桜島 (新字新仮名) / 梅崎春生(著)
いよいよ戦争せんそうわって、空襲くうしゅうおそれがなくなると、この家族かぞくは、ふるいすみかへもどっていきました。
しいたげられた天才 (新字新仮名) / 小川未明(著)
そのまま放って置けば、あの怪人や化物は何をするか判らないのです。おしまいには東京の方へ飛んでいって空襲くうしゅうよりもなおおそろしい惨禍さんかきちらすかも知れません。そんなことがあっては一大事です。
崩れる鬼影 (新字新仮名) / 海野十三(著)
新聞しんぶんると、また、二、三にちまえ空襲くうしゅうがあったそうですよ。わたしたちがかえっても、もうおうちがないかもしれません。だから、空襲くうしゅうがなくなってから、かえりましょうね。」
しいたげられた天才 (新字新仮名) / 小川未明(著)
疑問ぎもん空襲くうしゅう
爆薬の花籠 (新字新仮名) / 海野十三(著)
くるまはしみちすがら、けあとをわたして、あのおそろしかった、空襲くうしゅうよるおもいおこし、うみなかを、うろついたであろう、少女しょうじょのすがたを想像そうぞうして、どうか、たっしゃであって
どこかで呼ぶような (新字新仮名) / 小川未明(著)