“種籾”の読み方と例文
読み方割合
たねもみ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
義理のやうに一寸募つた暑さも直ぐ涼しくなつて、是れでは北海道中種籾たねもみ一粒取れまいと云ふのに、薄気味悪く米の値段が下つたりした。
お末の死 (新字旧仮名) / 有島武郎(著)
信越二国を流れる信濃川の水系では、翌年の種子にきょうすべき種籾たねもみをスヂと謂い、すなわちそのスヂ俵を中心とした正月の色々の祭儀がある。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
若々とした武蔵野に復活の生気があふれる。色々の虫が生れる。田圃たんぼに蛙が泥声だみごえをあげる。水がぬるむ。そろ/\種籾たねもみひたさねばならぬ。桑のがほぐれる。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)