碾臼ひきうす)” の例文
僕が餅好きだから折々拵えさせるが、先ず関東一という越ヶ谷こしがや糯米もちごめぬかのついたまま決して水で洗わずに碾臼ひきうすで粉にさせる。
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
しかし、水車場の内部は、大分面目を變へた。𢌞轉軸シヤフト碾臼ひきうす調革しらべかは、滑車といつたやうなものは、勿論みんな取除かれた。
水車のある教会 (旧字旧仮名) / オー・ヘンリー(著)
「八銀貨! 八銀貨! 八銀貨! 八銀貨! 八銀貨!」と小さな碾臼ひきうすの𢌞る音のように切間もなく変化もなしに続けた。
碾臼ひきうすの様に頑固で逞しい四対よんついの聯結主働輪の上に、まるで妊婦みもちおんなのオナカみたいな太ったかまのっけその又上に茶釜の様な煙突や、福助頭の様な蒸汽貯蔵鑵ドオムを頂いた
とむらい機関車 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
老人をいて若者にしたというお伽話の碾臼ひきうすとは確かに違った碾臼で恐しくも碾きに碾かれて来た人間の標本が、あらゆる隅々に震えていた。あらゆる家々の戸口を出入していた。
その代り前の日からそういって下さいませんと出来ません。宅では信州から上等の粒蕎麦つぶそばを取寄せてイザ打とうという前に碾臼ひきうすで碾かせます。
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
先ず玄米をよくいて碾臼ひきうすいて粉にして炮烙ほうろくで狐色になるまでります。
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
お登和「大豆を生のまま碾臼ひきうすいてそれを ...
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)