“眼鼻立”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
めはなだち72.2%
めはなだ27.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そうするとこれを聞いたこなたのきたな衣服なりの少年は、その眼鼻立めはなだちの悪く無い割には無愛想ぶあいそう薄淋うすさみしい顔に、いささか冷笑あざわらうようなわらいを現わした。
雁坂越 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
橘は、野の明るさの中では一際ひときわまばゆいような眼鼻立めはなだちを見せていて、これが自分の娘であろうかと思われる位、見なれぬ美しさを表わしていた。
姫たちばな (新字新仮名) / 室生犀星(著)
手振り身振りのあざやかさと、眼鼻立めはなだちのキリヽとして調とゝのつたのとは、町中の人々を感心さして、一種のそねみとにくしみとを起すものをすら生じた。
東光院 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
眼鼻立めはなだちも同じやうにとゝのつてゐた。けれども彼女の表情には、何處となく打ち解けない所があり、態度にもしとやかなうちにいくらか隔てがあつた。