ほんとう)” の例文
旧字:
官人は順順にそれを見たが、それはほんとうの桃であるかないかをしらべるようなさまであった。と、たちまち縄が空から落ちて来た。彼の男は驚いて叫んだ。
偸桃 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
「公主はほんとうの仙人でございます」
西湖主 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
といってほんとうのことはいわなかった。それから間もなく王侍御は京兆尹けいちょういんに抜擢せられた。年はもう五十あまりになっていた。王はいつも孫のないのをうれえていた。
小翠 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
女はまた木の葉を切って鶏と魚の形をこしらえて、それを鍋に入れてたが、皆ほんとうの鶏と魚になった。
翩翩 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
私があなたの家をすくったことは、一つのかめ位ではありません。なぜすこしは私の顔もたててくれないのです。私は、今、あなたにほんとうのことをいいます。私は人ではありません。
小翠 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
そして家の門口へ来たところで、門番はほんとうの宰相と思ったので、奔っていって王侍御に知らした。王侍御は急いで起きて迎えに出てみると、小翠であったからひどく怒って夫人にいった。
小翠 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)