したが)” の例文
新塾の初めて設けらるるや、諸生みなこの道にしたがい、以て相い交わり、疾病しっぺい艱難には相い扶持し、力役事故には相い労役すること、手足の如く然り、骨肉の如く然り。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
武蔵の騒がしいことを聞くと、武芝は近親では無いが、一つ扱つてやらう、といふ好意で郎等らうどうしたがへて武蔵へおもむいた。武芝は喜んで本末を語り、将門と共に府に向つた。
平将門 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
彼は女四書じよししよ内訓ないくんに出でたりとてしばしば父に聴さるる「五綵服ごさいふくさかんにするも、以つて身のと為すに足らず、貞順道ていじゆんみちしたがへば、すなはち以つて婦徳を進むべし」の本文ほんもんかなひて
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
往反ノ者ノ路ニしたがラザルハナシ矣、ノ俗天下ニ女色ヲてらヒ売ル者、老少提結シ、邑里ゆうり相望ミ、舟ヲ門前につなギ、客ヲ河中ニチ、わかキ者ハ脂粉謌咲かしょうシテ以テ人心ヲまどハシ
蘆刈 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
「詩に、あらず虎に匪ず、彼の曠野にしたがう、という句があるが覚えているかの。」
論語物語 (新字新仮名) / 下村湖人(著)