“独立”のいろいろな読み方と例文
旧字:獨立
読み方割合
どくりつ53.8%
どくりう15.4%
どくりふ7.7%
ひとりだち7.7%
どくりゅう7.7%
ひとりた7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
中古時代になって西洋は西洋で独立どくりつの文化を営み、東洋は東洋で固有の発達をなすことになり、相互に補う便利がなくなった。
東西相触れて (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
(社領五百石)此山さのみ高山にもあらざれども、越後の海浜かいひん八十里の中ほどに独立どくりうして山脉さんみやくいづれの山へもつゞかず。
然るに戴笠の岩国に来たのは、僧となつて独立どくりふと号した後で、寛文中の事となるらしい。嵩山の歿年万治二年と云ふにかなはない。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
「小野田さんと二人で、ここでついた得意でも持って出て、早晩独立ひとりだちになるつもりで居るんだろうけれど、あの腕じゃまずむずかしいね」
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
戴氏独立どくりゅうの表石の事ははじめて聞いた。池田氏の上のみではない。自分も黄檗おうばく衣鉢いはつを伝えた身であって見れば、独立の遺蹟の存滅を意に介せずにはいられない。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
美術家ほど世に行儀しきものなければ、独立ひとりたちてまじわるには、しばしも油断すべからず。寄らず、さわらぬやうにせばやとおもひて、はからず見玉みたまふ如き不思議の癖者くせものになりぬ。
うたかたの記 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)