“物価”のいろいろな読み方と例文
旧字:物價
読み方割合
ものなり33.3%
もの22.2%
しょしき11.1%
しよしき11.1%
ぶっか11.1%
ぶつか11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
物価ものなりが高くなったとき、食べるのに困ると楽屋で皆、愚痴を言ったら、そのとき、さすがにうちの師匠の助六は、困ることはない諸式が倍になったら此方こっちも倍働きなとこう言った。
寄席 (新字新仮名) / 正岡容(著)
知合も交際つきあいもない。まるで他国と同様だ。それに来て見ると、砂が立つ、ほこりが立つ。雑沓ざっとうはする、物価ものたかし、けっして住み好いとは思わない。……
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
あとで景気でもよくなればだが、大事な子は殺される、物価しょしきは高くなる。こんなばかげたものはない。世のいい時分に出かせぎなどというものはなかった。みんな戦争のおかげだ。
三四郎 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
自分の子も戦争中兵隊にとられて、とう/\彼地あつちで死んで仕舞つた。一体戦争は何の為にするものだかわからない。あとで景気でもくなればだが、大事な子は殺される、物価しよしきは高くなる。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
二十年後の世界は物価ぶっかがたいへんやすいようである。
海底都市 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「さうですね、そのへんつてゐるやうなちひさないしでも、戦争後せんさうご物価ぶつかがちがひますからな、五六千円せんゑんはかゝるつもりでないと出来できません。」
吾妻橋 (新字旧仮名) / 永井荷風永井壮吉(著)