“焼原”のいろいろな読み方と例文
旧字:燒原
読み方割合
やけはら66.7%
やけのはら33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
後に、そっと、谷の家をのぞきに行った。近づくと胸はとどろいた。が、ただ焼原やけはらであった。
二、三羽――十二、三羽 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
半ばひしゃげたままの藤棚の方から、すくすくとこの屋台をおこして支えた、突支棒つっかいぼう丸太越まるたごしに、三人広縁に立って三方に、この干からびた大沼を見た時は、何だか焼原やけはらの東京が恋しくなった。
甲乙 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
場所によると、震災後の、まだ焼原やけのはら同然で、この貸本屋の裏の溝が流れ込んだはずの横川などは跡も見えない。古跡のつもりで、あらかじめ一度見て歩行あるいた。
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)