焦慮じれっ)” の例文
この二人の問答を前に控えて、甲野さんは阿爺おやじの額を抱いたまま立っている。別段退屈した気色けしきも見えない。焦慮じれったそうな様子もない。困ったと云う風情ふぜいもない。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
三沢は焦慮じれったそうであった。自分も自分が不愉快であった。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)