灸治きゅうじ)” の例文
夏は破傷風はしょうふうをおこしてすぐのうを持つ。落武者のよく用いる非常療法に灸治きゅうじがある。玄蕃允も、山中の農家へ立ち寄って
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
菅丞相の怨霊がしば/\枕頭ちんとうに現れて呪いの言葉を洩らすので、陰陽師おんみょうじや医師を招いて、さま/″\の祈祷、療治、灸治きゅうじ等をして見るけれども一向にき目がなく
少将滋幹の母 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
しかしそれでもまだ灸治きゅうじの研究をする医学者の少ないのと同じような特殊の心理から火事の研究をする理学者が少ないとしたらそれは日本のためになげかわしいことであろう。
函館の大火について (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
爪の先みたいな医刀による手術、灸治きゅうじの法、強壮剤らしい煎薬せんやくなどで、宋江の容体ようだいは、みるみるくなり、二十日もたつと、元の体になりかけていた。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
共に再挙をはからんとしたものでしたが、途中、手傷の悩みにたえかね、農家へ立ち寄って灸治きゅうじのもぐさを求めたことから……武運つたなくもかくの如し……としばし眼をふせておりました
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「きっと灸治きゅうじの効でございましょう。灸はきついお嫌いと仰せられますが」
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
障子の内の、帝の灸治きゅうじもほどなく終っている。
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
灸治きゅうじをお続けになっていますか。
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)