“火気”のいろいろな読み方と例文
旧字:火氣
読み方割合
くわき31.3%
ほけ18.8%
かっき18.8%
かき6.3%
ほてり6.3%
ほとぼり6.3%
ほのけ6.3%
ホケ6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
火浣墨を以て火浣紙に物をかき、烈火れつくわにやけて火となりしをしづかにとりいだし、火気くわきさむれば紙も字ももとのごとし。
あなあはれ、目にりて、火気ほけだちて、しろきかもや、しろきかもや、立ちても居ても。
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
つい火気かっきで目がくらんで子どもをはなしてしまい、じぶんも間もなく橋と一しょに落ちこんで流れていったのだと話していました。
大震火災記 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
みちもよほど歩行あるいたような気がするので、うっとり草臥くたびれて、もう帰ろうかと思う時、その火気かきを包んだもやが、こう風にでも動くかと覚えて、谷底から上へ、すそあがりに次第に色がうなって
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
その顔は日盛ひざかりの中を歩いた火気ほてりのため、汗を帯びて赤くなっていた。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
曲り角へ来てポストへ手紙を入れる事は忘れなかったけれども、肝心かんじんの森本の安否はこの時すでに敬太郎の胸に、ただかすかな火気ほとぼりを残すのみであった。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
音絶えてかがよふ砂浜ましろくぞ白良のま玉火気ほのけ澄みつつ
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
神楽の燎火ニハビ火気ホケの 白みつゝ 風いづる音は、さ夜深きなり
鵠が音:01 鵠が音 (新字旧仮名) / 折口春洋(著)