江東こうとう)” の例文
江東こうとうの或る商人あきんどの左の二の腕に不思議の腫物しゅもつが出来た。その腫物は人のかおの通りであるが、別になんの苦痛もなかった。
雲霞うんかのような味方の大軍に対して、戦った所が、仕方はありません。それに、烏江の亭長ていちょうは、わざわざ迎えに出て、江東こうとうへ舟で渡そうと云ったそうですな。
英雄の器 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
俳諧師のむれ瓢箪ひょうたんを下げて江東こうとうの梅花に「ややとゝのふ春の景色」を探って歩き、蔵前くらまえの旦那衆は屋根舟に芸者と美酒とを載せて、「ほんに田舎もましば橋場はしば今戸いまど
夏の町 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
江東こうとう小覇王しょうはおうといわれて、大きな存在となっているが、袁術は彼の少年頃から手もとに養っていたせいか、いつでも、自分のいうことなら、いやとはいわないような気がする——
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
およそここは江東こうとうらしいとか大森らしいとか分りそうなものじゃないかというと、かの男ははげしく首をふって、うんにゃそれが分るものかい、その今いった工場みたいな建物には
東京要塞 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「運転手! ちょっと、江東こうとうホテルへ回ってくれ」
猟奇の街 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
江東こうとう揚子江流域ようすこうりゅういき上海シャンハイ南京ナンキン地方)の叔父さんを頼って行きましょう
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
江東こうとうとら
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)