“水腫”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
すいしゅ21.7%
みずば13.0%
みずぶくれ13.0%
むくみ13.0%
みずばれ8.7%
うき4.3%
すゐしゆ4.3%
まめ4.3%
みずぶく4.3%
みづば4.3%
みづぶくれ4.3%
むく4.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その病気は大抵風邪というたぐい、それからチベットの水腫すいしゅ病という病のごときは日中睡って居るうちに発熱をかもして死んでしまう。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
その照明にグロテスクにくまどられた顔とともに、水腫みずばれのした咽喉のどを振り立てながら、あのレクトル・エケクランツ老爺おやじが、その品物の真なることを肯定して
踊る地平線:05 白夜幻想曲 (新字新仮名) / 谷譲次(著)
「ほう? やっぱりほんとだったな、人間の頭がさけると言ったのは。でも、こりゃ水腫みずぶくれどころじゃない。こんな仕事じゃ、頭はコブだらけになってしまうだろう。」
イワンの馬鹿 (新字新仮名) / レオ・トルストイ(著)
「少し手おくれなの。お医者のいうには、松島さんどうもうみんだらしいというの。もう顔に水腫むくみが来てるようだわ。」
縮図 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
金に窮すると、石山家に来ては、石山さんの所謂『四両五両といたぶって』行きました。到頭腎臓じんぞうが悪くなり、水腫みずばれが出て、調布在の実家で死にました。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
ツイ二三ヶ月前までは、瘠せて行くばかりであつた京子の身體に、甚だしい水腫うきが來て、角力取すまふとりのやうになつてゐた。眼が細く顏が大きくなつて、昔の面影は何處にもなかつた。
天満宮 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
同化しえざる水氣によりて顏腹とはざるばかりに身に權衡けんかうを失はせ、また之を重からしむる水腫すゐしゆの病は 五二—五四
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
ただ、まずいのは、足に、草鞋摺わらじずれの水腫まめができて、それが痛むことだった。
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
レクトル・エケクランツは猶大ユダヤ系のでんまあく人で、湿黒の髪と湿黒のひげと、水腫みずぶくれのした咽喉のどと、美しい娘とを持っていた。
踊る地平線:05 白夜幻想曲 (新字新仮名) / 谷譲次(著)
それが脚気をわづらつて、二週間程の間に眼もふさがる位の水腫みづばれがして、心臓麻痺で誰も知らないうちにくなつて居た。
お末の死 (新字旧仮名) / 有島武郎(著)
……そのくちびるを、ときとすると、マブめ、はらって水腫みづぶくれたゞれさせをる、いき香菓子にほひぐわしくさいからぢゃ。
烏の群から怪しいと見た藤吉が、鎧の渡しへ彦兵衛をやって一番多く烏の下りている小舟の下を突かせると、果して締殺された女隠居の屍体が水腫むくみ返って浮んで来た。