氏真うじざね)” の例文
今川義元の一子氏真うじざねは、蹴鞠の名手といわれていたが、その日も、晴れがましく装束しょうぞくして、庭上で得意のまりを蹴って見せた。
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
永禄三年五月朔日ついたち今川義元、いよいよ全軍出発の命を下した。前軍は十日に既に発したが、一日おいた十二日、義元子氏真うじざねを留守として自ら府中(今の静岡)を立った。
桶狭間合戦 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
自立するにはまだ力が足りないし、今川義元の亡き後の今川家そのものも、遺子の氏真うじざねたのむに足りないものだった。
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
伊勢境はしずまり、織田家とは同盟し、今川氏真うじざねはわれに屈して、いささか領土も拡まり、日常、家中一般の生計も、むかしのような窮乏もなくなってから、自然
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
むしろ、好機くべからずとして、活溌な外交と、兵力を用いて、今川義元のあとの——今川氏真うじざねの勢力を、駿河するが遠江とおとうみの二国からまったく駆逐くちくしてしまったのである。
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
氏真うじざねは、暗愚だったので、徳川家へも、武田家へも、兵を向けられるよい口実を多く与えていた。
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ちょうど、義元の眼から子の氏真うじざねを見るように——雪斎から義元をながめると
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
さすがの氏真うじざねも、こうべれて、足下に落ちている父の扇を見つめていた。
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)