“毛脛”の読み方と例文
読み方割合
けずね100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
宗近君は脱いだ両袖をぐるぐると腰へ巻き付けると共に、毛脛けずねまつわる竪縞たてじますそをぐいと端折はしおって、同じく白縮緬しろちりめん周囲まわりに畳み込む。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
牛飼いの若者はその火に毛脛けずねを焼かれながら、悲鳴を挙げて飛び起きると、無我夢中に高這たかばいをして、裏手の方へ逃げ出そうとした。
素戔嗚尊 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
毛脛けずねが大の字を書いている。胸は、はだけているし、よだれは畳にベットリだ。鼻から提灯ちょうちんを出していないのがまだしもの寝顔であった。
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)