“款待”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かんたい52.3%
もてな27.3%
もてなし13.6%
もて2.3%
もては2.3%
ホスピタリティ2.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そしてわれわれはごく自然に禁欲を実施した。それは決して款待かんたいに対する違反ではなく最も適当で思慮あるやりかただと感じられた。
先生は茶を入れて皆なを款待もてなしながら、青田の時分に聞える非常に沢山な蛙の声、夕方に見える対岸の村落の灯の色などを語り聞かせた。
岩石の間 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
それに和尚の款待もてなしぶりもうれしくて、思わず彼はいい心持ちになるほど酔った。でも、彼のはそう顔へは発しなかった。
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
家をたたんでからも清の所へは折々行った。清の甥というのは存外結構な人である。おれがくたびに、りさえすれば、何くれと款待もてなしてくれた。
坊っちゃん (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
世間から款待もてはやされて非常な大文豪であるかのように持上げられて自分を高く買うようになってからの緑雨の皮肉はさえを失って、或時は田舎のお大尽のように横柄おうへい鼻持はなもちがならなかったり
斎藤緑雨 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
わたしは普通、町の窮民とはかぞえられないが、そうあつかわれるべき者からの来訪——ともかく世界のあわれな者のうちにはいる——われわれの款待ホスピタリティではなく救護ホスピタラリティにうったえる来客をうけた。