“樗”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あふち41.7%
おうち41.7%
ちょ4.2%
おおち4.2%
くわ4.2%
アフチ4.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
蘇枋咲くと、あふちそよぐと、霜置くとあはれ、一学期二学期よとあはれ、日の照ると、雨ふると、風ふくと、ると起きると、制帽かむる。
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
獄中にあった北条残党の武士は、毎日のように曳き出しては首を斬り、六条獄門外のおうちの木の根に大きな穴をほって、樗のこえにしてしまった。
このちょの方の嫩葉は臭くて普通には食用にしないが椿ちんの方はそれ程でなくまずまず香気があってその嫩葉が食用になる。
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
池について庭裏の森端もりはなまで進み、おおちの大樹の下闇の露もしとどなところにしゃがみこんでいると、月影も透かさぬほど密々と幹をりあった森の木の間から
うすゆき抄 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
説文にくわは「从木雩声、読若華」、ちよは「从木虖声」と云つてある。字典は樗のもとに集韻を引いて「又作㯉、丑居切」と云ひ、㯉の下には只「同樗」と云つてゐる。文字を知つた人の教を受けたい。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
アフチ咲く外面ソトモの木かげ 露おちて、五月雨るゝ風わたるなり(忠良)