“楼上”のいろいろな読み方と例文
旧字:樓上
読み方割合
ろうじょう63.2%
ろうしやう10.5%
にかい10.5%
ろうじやう10.5%
ローシャン5.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
楼上ろうじょうの接客室で逢いましたが、その容貌ようぼうは温厚篤実とくじつでその中に威儀凜然りんぜんとして侵すべからざる一種の徳を備え英語もなかなかよく出来る。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
人々さかなかばにいたりし時、茅屋ばうをく楼上ろうしやうに四五人の美婦びふあらはれ、おの/\てすりによりて、はるかにこの人々をゆびさすもあり、あるひはわらひ、あるひは名をよび、あるひは手をうちたゝき
老婆はそう言って夫人の前をつくろって、秀英のいる楼上にかいへ往った。楼上には秀英がねだいの上に横になっていた。老婆はずかずかとその傍へ往った。
断橋奇聞 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
奥村氏の家は青銅いろに塗られしものにて、突出つきだされたる楼上ろうじやう八方はつぱうは支那すだれに囲はれ、一けんけんそれの掲げられたるより
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
お柳が出て行って暫くすると、甲谷は間もなく主人の部屋の楼上ローシャンへ呼び出された。彼は階段を昇っていった。彼を包む廊下の壁には、乾隆けんりゅう献寿けんじゅ模様が象眼ぞうがんの中から浮き出ていた。
上海 (新字新仮名) / 横光利一(著)