“桂冠”の読み方と例文
読み方割合
けいかん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これをしも社会が渠等かれらに与うるに無形の桂冠けいかんをもってするしかき慈善事業というべきか、と皮肉なことはいいっこなし。
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
仮令たとい馨子凱歌の中に光栄の桂冠けいかんいただくを得ざりしにせよ、彼女の生はその畢生ひっせいの高貴なるほのおのあらん限を尽して戦い、戦の途上戦い死せる光栄ある戦死者の生也。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
文麻呂 こんな素晴しい神秘の境で、きらめく恋の桂冠けいかんを獲得しようと云う君は全く幸福だ。また、同時に同じ場所で父の仇敵を思いのままにはずかしめてやれると云うこの僕も幸運だ。
なよたけ (新字新仮名) / 加藤道夫(著)