“未決監”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
みけつかん71.4%
みけつ28.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
賊の娘の文代は、明智に味方し、実の親を捕縛させた苦衷くちゅうをめで、いずれは無罪放免ときまっていても、一応未決監みけつかんに収容せられた。
魔術師 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
「検事局からすぐに根岸の未決監みけつかんへ送られているのさ。それはまあ、これからの工夫として——私が心配しちまッたのは、おまえの方さ」
かんかん虫は唄う (新字新仮名) / 吉川英治(著)
現在私を未決監みけつにブチ込んでいながら、この点に関しては一人も疑問を起したものが居ないらしい。
冗談に殺す (新字新仮名) / 夢野久作(著)
今の未決監みけつや監獄なぞには。影も見せない道具の数々。鉄の鎖に袖無し襯衣シャツだよ。手枷てかせ、足枷。磔刑はりつけ寝台じゃ。小窓開いた石箱なんぞが。ズラリズラット並んだ光景ありさま。どんな極重悪人とても。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)