“木端微塵”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こっぱみじん92.9%
こつぱみぢん7.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
善良なる村の紳士淑女も、秀才も、よだれくりも、木端微塵こっぱみじんでありました。周章狼狽しゅうしょうろうばい、右往左往に逃げ散ります、蜘蛛くもの子を散らすが如く。
大菩薩峠:29 年魚市の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
たちま轟音ごうおんとともに自動車が猛煙につつまれた。人々はことごとく木端微塵こっぱみじんになっている。それなのに、彼だけがひとり不思議に助かっている。
冬日記 (新字新仮名) / 原民喜(著)
見ろ。向うにある眞つ黒なのは焔硝樽えんせうだるだ。あの中に投り込めば、俺もお前も、この物置も、木端微塵こつぱみぢんに吹き飛ばされた上、百樽の毒藥は、神田上水の大樋おほどひの中に流れ込むぞ——