“暁得”の読み方と例文
読み方割合
さと100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
黒衣こくえ棲居すみかを立出でしが、かれが言葉を虚誕いつわりなりとは、月にきらめく路傍みちのべの、露ほども暁得さとらねば、ただ嬉しさに堪えがたく
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
黄金丸はやや暁得さとりて、「さてはわが亡親なきおや魂魄たま、仮に此処ここに現はれて、わが危急を救ひ給ふか。阿那あな感謝かたじけなし」
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
ただかの牛のみ、車の次第に軽くなるに、いぶかしとや思ひけん、折々立止まりて見返るを。牛飼はまだ暁得さとらねば、かへつて牛の怠るなりと思ひて、ひたすら罵り打ち立てて行きぬ。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)