春光しゅんこう)” の例文
満腹の饒舌にょうぜつろうして、あくまでこの調子を破ろうとする親方は、早く一微塵いちみじんとなって、怡々いいたる春光しゅんこううちに浮遊している。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
かみさまも、このはなをつつむには、特別上等とくべつじょうとうんだやわらかな春光しゅんこうをつかっていらっしゃるとしかおもえない。そのうえ、またこのがすばらしい。
ごんごろ鐘 (新字新仮名) / 新美南吉(著)
また或時は春光しゅんこう洋々たる美麗の別天地に遊ぶのおもいあらしむ。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)