“星斗”の読み方と例文
読み方割合
せいと100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
時に九月天高く露清く、山むなしく、月あきらかに、仰いで星斗せいとればみな光大ひかりだい、たまたま人の上にあるがごとし、窓間そうかんたけ数十竿かん、相摩戞まかつして声切々せつせつやまず。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
約三百余里にわたる要塞の水陸にはかがり、煙火、幾万幾千燈が燃えかがやいて、一天の星斗せいとがし、ここに兵糧軍需を運送する車馬の響きも絡繹らくえきと絶えなかった。
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
雨と雪と月光とまた爛々たる星斗せいとの光によりてたださへ淋しき夜景に一層の閑寂かんじゃくを添へしむるは広重の最も得意とする処なり。北斎の山水中に見出さるる人物は皆孜々ししとして労役す。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)