のぼり)” の例文
一日の朝、おほ雪を冒して、義雄は、陸軍演習參觀から歸つて來た北海メールの社長、のぼり敏郎を大通り一丁目のかどなる本宅に訪問した。
泡鳴五部作:05 憑き物 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)
また我等のゐたる處にては、夜はそののぼりの二歩を終へ、第三歩もはやその翼を下方に枉げたり 七—九
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
雲根志うんこんし灵異れいいの部に曰、隣家となり壮勇さうゆうの者あり儀兵衛といふ。或時田上谷たがみだにといふ山中にゆき夜更よふけかへるに、むかうなる山の澗底たにそこより青く光りにじの如くのぼりてすゑはそらまじはる。
雲根志うんこんし灵異れいいの部に曰、隣家となり壮勇さうゆうの者あり儀兵衛といふ。或時田上谷たがみだにといふ山中にゆき夜更よふけかへるに、むかうなる山の澗底たにそこより青く光りにじの如くのぼりてすゑはそらまじはる。
春分の頃の夜の半即ち午後六時より夜半までをのぼりとしその他をくだりとすれば昇の二歩を終ふるは午後八時なり、第三歩翼を下に曲ぐるは八時と九時の間も既に半を過ぎたるなり
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
時はのぼりの遲きを許さず、そは子午線を日は金牛に夜は天蠍にはやわたしたればなり 一—三
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
女太夫とか鳥追とりおひの三味線さみせんにめでたき哥をうたひ、娘ののやり羽子はご、男の帋鳶いかのぼり、見るものきくものめでたきなかに、初日はつひかげ花やかにさしのぼりたる、新玉あらたまの春とこそいふべけれ。
女太夫とか鳥追とりおひの三味線さみせんにめでたき哥をうたひ、娘ののやり羽子はご、男の帋鳶いかのぼり、見るものきくものめでたきなかに、初日はつひかげ花やかにさしのぼりたる、新玉あらたまの春とこそいふべけれ。