救助船たすけぶね)” の例文
おっこちようもんならそれっきりです——ふちや瀬でないだけに、救助船たすけぶねともわめかれず、また叫んだところで、人は串戯じょうだんだと思って、笑って見殺しにするでしょう、およぎを知らないから
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ずらりと女學生ぢよがくせいたちをしたがへて、ほゝあごをだぶ/″\、白髮しらがうづまきかせて、反身そりみところが、なんですかねわたしには、彼處あすこる、狂人きちがひを、救助船たすけぶね濟度さいどあらはれたやうにえたんです。
艶書 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)