“改(か)” の例文
「俺とこの犬め、すっかり頭が禿げてね。ジョンより呼びいいから『禿げ』と、名を改(か)えんべと思って…… 禿! 禿! 禿!」
或る部落の五つの話 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
番号の相違せる古き法被を下に着たるを怪しみ理由(わけ)を問いたるに『なに。この法被は貰ったんだけれど番号を改(か)えるのが面倒だから売る』
暗黒公使 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
それには、生活をすっかり改(か)えるのに、限ると思ったためかどうか、『大阪新報』に入社することになった。
遠藤(岩野)清子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
(滋)夢子と結婚させてくれさへすれば、僕は必ず心を入(い)れ改(か)へて学校の方を一生懸命に勉強するよ。もう決して不良少年の仲間へなんかは這入らない積りだ。
凡(およ)そ宗門の徒は深く教を信じ、身命を軽じても改(か)えない事武士の節義に於けると異ならない位である。
島原の乱 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
私は着物も着改(か)へずに、長い間、机の前に坐つて、黙つて考へてゐた。
紅葉山人訪問記 (新字旧仮名) / 田山花袋、田山録弥(著)